9月の米国市場は下落の月となりました。8/26のジャクソンホール以降、流れは完全に変わりました。
米国8月CPI(消費者物価指数)が市場予想(8.1%)を上回る8.3%(前月比8.5%)、特にコア(食品とエネルギーを除く)が市場予想(6.1%)を上回る6.3%(前月比5.9%)が発表されたことでインフレがピークアウトしていないこと確認されるなど悪材料が重なりました。
9/22のFOMCで0.75%の利上げが発表されました。利上げ幅自体は予想通りでしたが、2022年末の政策金利見通しが「4.25~4.50%」と市場予想以上にタカ派だったこと、来年以降も利上げが続き利下げの見通しはないことなどから株価は下落しました。
以下、現在(2022/9/25時点)のMyポートフォリオの情報となります。
Myポートフォリオ(2022/9/25時点)
保有銘柄とポートフォリオ内の比率
現在(2022/9/25時点)のポートフォリオ(保有銘柄と比率)は以下のとおりです。
現在のポートフォリオ
8月のジャクソンホール以降、パウエルFRB議長はあらゆるものを犠牲にしてでもインフレを倒すという確固たる意思を感じたたため、ほとんどの銘柄を売却しました。今はマーケットの地合いが極めて悪いため、安易に株を買わないほうが良いとみています。
前回(2022/8/28時点)のポートフォリオ(保有銘柄と比率)は以下のとおりでした。
前回のポートフォリオ
保有銘柄の詳細
現在(2022/9/25時点)のポートフォリオ保有銘柄の詳細(保有株数、平均取得単価、評価損益率)は以下のとおりです。
キャッシュ比率は相変わらず約60%です。今は迂闊に動かずにキャッシュ比率を高めて待つべきと考えてます。短期的にはショート(売り)狙い、買うのであれば10月下旬くらいまでは待つべきと考えています。
保有銘柄の動き(2022/9/25時点)
前回(2022/8/28)から現在(2022/9/25)までの保有銘柄の動きは以下の通りです。
SBI・V・全米株式インデックス:11807 → 11271(-4.54%)
先進国株式(たわらノーロード):22310 → 21418(-4.00%)
AAPL(アップル):163.62 → 150.43(-8.06%)
MCD(マクドナルド):256.95 → 245.95(-2.44%)
9月は全セクターの株価が下落しました。特に今年好調だったエネルギーセクターの下落が顕著でした。10月相場も引き続き要警戒とみています。
購入した銘柄
前回(2022/8/28)から現在(2022/9/25)までに購入した銘柄はありませんでした。
売却した銘柄
前回(2022/8/28)から現在(2022/9/25)までに購入した銘柄は以下のとおりです。
売却理由としては、9月の株価急落は予想できていたためです。含み損になる可能性がある、もしくは含み損が拡大する可能性が高い銘柄はすべて売りました。
現在保有しているのはコア銘柄として考えていきたい銘柄と積み立て投資対象のみです。
チャート分析
S&P500
チャートはS&P500の日足チャート。ジャクソンホール以降、下落トレンドが続いており6月につけた年初来安値付近まで落ちてきました。
テクニカル分析としてみた場合、50日移動平均線(青線)と200日移動平均線(白線)を大きく下回っているため、年初来安値を更新する可能性は下落する可能性が高いとみています。MACDは下落トレンド、RSIはやや売られすぎですが反発しても下落圧力に負ける可能性が高いです。
ファンダメンタルズとしてみた場合、FRBの政策金利見通しが市場予想以上にタカ派だったことを踏まえると上昇材料には乏しいでしょう。
短期売買をする場合、10月相場も9月相場同様にロング(買い)よりショート(売り)に分があるとみています。買いを考える場合、急落リスクが高いため10月下旬以降まで様子を見たほうが安全とみています。
株価はコロナ前の水準まである3400付近までの下落の可能性もあるとみています。週足でMACDがデッドクロスを形成してしまったことが不吉です。
US100(ナスダック100)
チャートはNASDAQ100(ナスダック100)の日足チャート。S&P500同様、ジャクソンホール以降は下落トレンドが続いており6月につけた年初来安値付近まで落ちてきました。
内容としてはS&P500と同じ見解です。株価はコロナ前の水準まである9800付近までの下落の可能性もあるとみています。
US30(ダウ平均株価)
チャートはUS30(ダウ平均株価)の日足チャート。S&P500同様、ジャクソンホール以降は下落トレンドが続いており6月につけた年初来安値付近を更新してきました。
内容としてはS&P500とほぼ同じ見解です。株価はコロナ前の水準まである27000付近までの下落の可能性もあるとみています。
VIX(恐怖指数)
チャートはVIX指数の日足チャート。別名恐怖指数ともいわれておりS&P500が下落すれば上昇し、上昇すれば下落する傾向にあります。
テクニカル分析の観点からみた場合、50日移動平均線(青線)と200日移動平均線付近を大きく上回っており急騰するリスクがあります。来週以降は危険水準となる30を明確に越えてくる可能性が高く、その場合は株価はさらに下落する流れとなるでしょう。
もし40を越えてきた場合、その時は市場は総悲観の状況となるでしょうけど買い場かもしれません。
米国10年国債利回り
チャートは米国10年国債(米国長期金利)の日足チャート。8月以降は上昇の一途を辿っています。米国長期金利は上昇すれば、株価が下落しやすくなる傾向にあるため注視すべき数字となります。
現在の水準は50日移動平均線(青線)を明確に越えているため、むしろ短期的には上がりすぎといえる水準です。しかし、FRBの政策金利の水準が市場予想を上回ってきている現状を考えると下がる理由も見当たらない状況です。
そのため短期的には下落する可能性はありますが、また上昇を再開していく可能性が高いと見ています。
投資方針
ジャクソンホールでのパウエルFRB議長の発言をまとめてみました。
・0.75%の利上げを実施(3会合連続)
・今回の利上げで政策金利は「3.00~3.25%」に
・政策金利は2022年末に「4.25~4.50%」の見通し
・年末までにあと1.25%の利上げの見通し
・2023年末の政策金利予想は「4.50~4.75%」
・ 年明け後も利上げ継続の流れ。利上げ終了後もすぐに利下げはせず当面据え置き予定
【パウエルFRB議長の主な発言】
・物価安定はFRBの責務で経済の基盤として機能する
・インフレを2%に戻すための引き締めスタンスへ移っている
・バランスシートの大幅縮小(QT)も進行
・インフレ圧力は引き続き顕著
・高いインフレは長引くとインフレ期待が定着する可能性が高くなる
・会合ごとに意思決定し、考えをできるだけ明確に伝えることを続ける
・しばらくの間、引き締めスタンスを保つ必要がある
・過去の経験は早急な金融緩和を戒めている
・景気のソフトランディングを達成しながら物価安定を回復させることは非常に困難
今回のFOMCでの利上げで政策金利は「3.00~3.25%」に。利上げは予想通りでしたが2022年末の見通し中央値が「4.25-4.50%」ということが示され、市場予想以上だったことからより急速な利上げが意識されて株価は急落しました。
同時に11月0.75%、12月0.50%利上げ、合計1.25%の利上げを見込まれる流れとなっています。
2023年末の政策金利の中央値は「4.50%~4.75%」。2023年以降もさらなる利上げが想定されています。
FRBが公表しているドットプロット(上図)では2022年は「4.00%~4.50%」付近にまとまっており、2023年は「4.50%~5.00%」付近にまとまっています。これは年度ごとの政策金利の予想を意味しています。こちらが高くなればなるほど株価にとっては悪い状況となります。
当面は株式以上にとって厳しい局面が続くことが想定されます。一方、2024年以降はドットプロットに「ばらつき」があり予想しづらい状況となっています。
目先のところは10月は9月に続いて急落リスクが高いため、引き続き注意すべきでしょう。
相場でもっとも大切なことは「退場しないこと」。楽観にも悲観にも偏りすぎず、いきたいところです。
軸となるのは、コア・サテライト戦略。コアの部分(インデックス投資、長期保有を前提とする優良な個別株・ETF)をしっかり固めて、サテライト(旬な個別株・ETF、レバレッジをきかせた短期トレードなど)で機動的に攻め、攻守に優れたポートフォリオを築いていくべきでしょう。
コア・サテライト戦略:NEXT FUND

9月は株価急落の月となりましたが、私個人としてはCFDの短期ショート(売り)で利益を出すことができました。10月も引き続きショート目線継続の予定です。しかし10月下旬は買い場が到来すると予想しています。しかし、それが株価の底か、短期的な買い場かは見極める必要ありそうです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
私、チャボはtwitter(@jeimus_fuccon)でも米国株について発信しているのでご興味ございましたらフォローよろしくお願いします。
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