2022年3月となりましたが、相変わらず株安が止まりません。ロシアのウクライナ進行によりリセッション(景気後退)懸念まで出てくる状況となってきました。リセッション(景気後退)まで起きるといわれているのは、以下の現象が同時に起きているからと言われています。
2、原油などコモディティ価格の急騰によるインフレ(物価上昇)の加速
3、株式相場の調整局面入り
上記がそれぞれ単独で起きているだけならリセッション(景気後退)を意識する必要はありません。問題は上記3つの現象が同時に起きている点です。過去のリセッション(景気後退)局面においても上記3つの現象が同時に起きています。詳細は以下のリンクより確認いただけます。
ロシアのウクライナ侵攻によりFRB(米国の中央銀行)の利上げペースが鈍化する可能性が高まったことから株価が反転上昇する可能性があるという声も聞きますが、現状においてはさらなる下値リスクも十分あるとみています。
目先は3/16のFOMCでパウエルFRB議長が予想通り25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利上げを行うか注目したい展開です。そこで不透明感がなくなったことで反発するか、下落継続か、動きをみて今後の投資判断をすべきでしょう。可能性は極めて低いですが、仮に50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利上げをしてきた場合、相場は荒れると思われます。
Myポートフォリオは保有銘柄数をかなり減らしました。
Myポートフォリオ(2022/3/13時点)
保有銘柄とポートフォリオ内の比率
現在(2022/3/13時点)のポートフォリオ(保有銘柄と比率)は以下のとおりです。
現在のポートフォリオ
前回(2022/2/13時点)のポートフォリオ(保有銘柄と比率)は以下のとおりでした。
前回のポートフォリオ
保有銘柄の詳細
現在(2022/3/13時点)のポートフォリオ保有銘柄の詳細(保有株数、平均取得単価、評価損益率)は以下のとおりです。
前回に続いて、保有銘柄数を減らしました。
約定した銘柄については理由も含めて後述したいと思います。
保有銘柄の動き(2022/3/13時点)
前回から上昇した銘柄
保有銘柄で前回(2022/2/13)から上昇した銘柄は以下の通りです。
XLE(エネルギーセレクトセクターSPDR):70.41 → 76.85(+9.15%)
DVN(デボン エナジー):54.11 → 58.64(+8.37%)
今年(2022年)に入ってから上昇が続くエネルギーセクターですが、上昇の要因はもちろん原油価格の高騰にあるでしょう。しかし、原油価格は現在のロシアによるウクライナ侵攻の終わりが見えてくると急落する可能性が高いです。エネルギーセクターは年初来から既に約25%ほど上昇していることから過熱感もみえます。今から積極的に投資していくことは慎重に考えた方が良いかもしれません。
SBLK(スターバルク)はギリシャのバラ積み船を所有、運営する海運会社。以前、保有していて既に決済していたのですが、決済価格からさらに上昇。…この動きには正直、以前売却したことを後悔したほどです。株価の強い動きに加えて、配当利回りまで良いことから再度買うことにしました。インフレ化において株価はエネルギーセクターに引けをとらない動きをしています。何が好材料か、悪材料か、判断しかねている銘柄なのでホールドしつつ観察していきたいと考えています。
XLE(エネルギーセレクトセクターSPDR)はエネルギー価格の高騰を受けて、株価が上昇室続けています。しかし、エネルギー価格の高騰はいつまで続くか不明であるため、降り時も難しく感じてきています。原油の価格が急落する展開となれば株価も当然下がると思いますが、上昇トレンドが継続するか、トレンド転換となるか、判断が難しいです。ハイテク株とは逆相関の動きをする傾向にあり、ポートフォリオのリスクヘッジにもなるため迂闊には動かすべきではないとみています。
DVN(デボン エナジー)もエネルギー銘柄であるため、原油価格の高騰の影響を受けて株価も伸びています。XOM(エクソンモービル)、CVX(シェブロン)のような時価総額が大きい企業ではないため、原油安となった場合は先んじて下げやすい可能性があることから注意深く観察していきたいと考えています。
前回から下落した銘柄
保有銘柄で前回(2022/2/13)から下落した銘柄は以下の通りです。
S&P500(eMAXIS Slim米国株式):18495 → 17304(-6.42%)
SBI・V・全米株式インデックス:11216 → 10902(-6.66%)
先進国株式(たわらノーロード):21009 → 19445(-7.48%)
TSLA(テスラ):860 → 795.35(-7.52%)
AAPL(アップル):168.64 → 154.73(-8.25%)
NASDAQ100(2568):2987.5 → 2724.5(-8.80%)
WFC(ウェルズ・ファーゴ):58.31 → 48.47(-16.88%)
今年(2022年)に入ってから相変わらずハイテク株は全てのセクターの中で最低レベルのパフォーマンスです。しかし、歴史を振り返るとリセッション(景気後退)となった場合、真っ先に反発するのはハイテク株という傾向にあります。反発がいつになるかは不明ですが、今年のどこかで買い場はくるとみています。
TSLA(テスラ)は乱高下を繰り返しながら下値を切り下げている状況です。目先はロシアのウクライナ侵攻の時に一時つけた700ドルを下回らないかに注目しています。下値を切り上げれば底を固めていくとみていますが、下回った場合は一段と下値を試す可能性があるでしょう。
※TSLA(テスラ)は長期投資枠として見ているため、現状においては目先の株価の動きは気にしないでいく予定です。
AAPL(アップル)、MSFT(マイクロソフト)も上値が重い展開が続いています。両銘柄とも目先はロシアのウクライナ侵攻の時につけた安値よりさらに下げる可能性は十分あるとみています。とはいえ、ハイテク株が反発する局面では真っ先に反発するとみています。
※AAPL(アップル)、MSFT(マイクロソフト)も長期投資枠として見ているため、現状においては目先の株価の動きは気にしないでいく予定です。
WFC(ウェルズ・ファーゴ)は先月から大幅に下落しました。原因としては、米短期金利(米2年国債利回り)の上昇速度が米長期金利(米10年国債利回り)の差が縮まり、逆イールドが意識されたためでしょう。銀行は長短金利差で収益をあげているため、逆イールドが発生すると業績が悪化しやすいです。そのため、銀行株についてはそろそろ撤退を視野に入れ始めています。
売買動向
購入した銘柄
前回(2022/2/13)から現在(2022/2/13)までに購入した銘柄は以下の通りです。
新規追加:SBLK(スターバルク)
AAPL(アップル)、MSFT(マイクロソフト)はロシアのウクライナ侵攻により下落したところで少し買い増しをしました。DVN(デボン エナジー)、XLE(エネルギーセレクトセクターSPDR)は原油高騰の流れから少し買い増しをしました。
SBLK(スターバルク)は海運株の異様なまでの強さと配当利回りの高さから、高値圏と理解しつつも買いました。何が好材料か、悪材料か、判断しかねている銘柄なので観察も兼ねています。
他にも短期で売買した銘柄もありますが、現在は保有してないため割愛させていただきます。
売却した銘柄
前回(2022/2/13)から現在(2022/3/13)までに売却した銘柄は以下の通りです。
一部売却:NASDAQ100(2568)、WFC(ウェルズ・ファーゴ)
VTI(全米株式インデックス)は去年(2021年)は持っているだけで勝手に上がっていっておりましたが、年始から米国株の下落が続く状況では死に金となると判断したため全売却しました。もちろん、長期ではいつか反転上昇していくと思われますが、いつに反転上昇するかは不明であるため撤退した流れです。
NASDAQ100(2568)も年初から下落が続くため、最低単位だけ残して決済しました。最低単位だけ残しているのは値動きを確認しておきたいためです。恐らく、反転するとすればVTI(全米株式インデックス)よりハイテク株が多いNASDAQ100の方が早いとみています。好機がきたときに改めて買いたいと考えています。
DHR(ダナハー)も全てのポジションを決済しました。優良株であることは間違いないのですが、エネルギーセクター以外は下落し続けている状況であるためヘルスケアセクターも例にもれず厳しいです。キャッシュ比率を上げるために撤退することにしました。
WFC(ウェルズ・ファーゴ)は既にコメントしているため、ここでは割愛させていただきます。
今後の投資方針
年始からインフレと利上げが意識されてリスクオフ相場が続いている状況で、ロシアのウクライナ侵攻も受けてリセッション(景気後退)まで意識される展開となっています。正直、今回の株安は楽観的にみていません。そのため、現在はキャッシュ比率を高めていっています。
目先は3/16のFOMCでパウエルFRB議長が予想通り25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利上げを行うか注目したい展開です。そこで不透明感がなくなったことで反発するか、下落継続か、動きをみて今後の投資判断をしたいと思います。
もしFOMC後に悪材料が抜けて反発したとしても、反発が続くか懸念があります。現在は金融相場の後の中間反落期にあたります。この後、業績相場がくるとは思いますがリセッションが意識される現状において、業績相場は短命で終わる可能性も視野に入れるべきかもしれません。
現在、相場の地合は最悪であるため、S&P500、NASDAQ(ナスダック)は年末の時点で年初の価格に戻っていたら上々とみています。地合いも考えると年初からマイナスもありうるでしょう。
最悪の場合、S&P500とNASDAQ100(ナスダック100)は現在よりさらに10%ほど落ちる可能性もあるかもしれません。その場合、S&P500は3800、NASDAQ100は12000あたりまでの下落することになります。逆に考えると、そこが買い場となるかもしれません。
相場でもっとも大切なことは「退場しないこと」。株価がさらに下落しないにこしたことはありませんが、現状のマーケット環境は極めて悪いです。山が高ければ、谷も深いもの。最悪を想定しつつキャッシュ比率を高めて、好機に動けるように資産管理していきたいと思います。
軸となるのは、コア・サテライト戦略。コアの部分(インデックス投資、長期保有を前提とする優良な個別株・ETF)をしっかり固めて、サテライト(旬な個別株・ETF、レバレッジをきかせた短期トレードなど)で機動的に攻め、攻守に優れたポートフォリオを築いていくべきでしょう。
コア・サテライト戦略:NEXT FUND
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
私、チャボはtwitter(@jeimus_fuccon)にて米国株、FXについて発信しているのでご興味ございましたらフォローよろしくお願いします。
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