
現在、いろいろあって更新頻度が落ちている状態となっています。ブログはしばらくポートフォリオの更新のみに留めたいと考えています。
2022年の米国市場が始まりました!が、年明けからセクターローテーションが起こる波乱の幕開けとなりました。1/5に発表されたFOMC議事要旨では「早期利上げ」にとどまらず、「バランスシートの縮小」まで議論されていたことが明らかになりグロース株を中心に株価が大きく下落しました。
1/8に発表された米国12月雇用統計では雇用者数が19.9万増(市場予想は40万増)にとどまり、予想を大きく下回りました。失業率は3.9%(市場予想は4.1%)と低い水準ですが、引き続き人手不足の状態で時給が前年比から4.8%上昇(市場予想は4.2%上昇)しておりインフレが収まる気配がありません。
FRB(米国の中央銀行)としては早くインフレを抑えたいでしょうから、早ければ3月に利上げに踏み切る可能性があります。しかし、利上げは株価の急落を引き起こす可能性が高いため、米国市場はしばらく上値が重い神経質な局面が続くと考えられます。3月に利上げとなると米国市場は急落する可能性が高いため現在は警戒が必要な状況でしょう。
Myポートフォリオは保有銘柄数をかなり減らしました。
Myポートフォリオ(2022/1/9時点)
保有銘柄とポートフォリオ内の比率
現在(2022/1/9時点)のポートフォリオ(保有銘柄と比率)は以下のとおりです。
現在のポートフォリオ
前回(2021/12/12時点)のポートフォリオ(保有銘柄と比率)は以下のとおりでした。
前回のポートフォリオ
保有銘柄の詳細
現在(2022/1/9時点)のポートフォリオ保有銘柄の詳細(保有株数、平均取得単価、評価損益率)は以下のとおりです。
個別株の保有銘柄数をかなり減らしました。約定した銘柄については後ほど理由も含めて記載したいと思います。
保有銘柄の動き(2022/1/9時点)
前回から上昇した銘柄
保有銘柄で前回(2021/12/12)から上昇した銘柄は以下の通りです。
WFC(ウェルズ・ファーゴ):50.20 → 54.77(+9.10%)
S&P500(eMAXIS Slim米国株式):18441 → 18978(+2.91%)
先進国株式(たわらノーロード):20878 → 21460(+2.79%)
SBI・V・全米株式インデックス:11044 → 11216(+2.21%)
TSLA(テスラ):1017.03 → 1026.96(+0.98%)
去年(2021年)の末から今年(2022年)に入って上昇しているセクターはエネルギー、金融、資本財、一般消費財、旅行関連といった印象です。早期利上げ、バランスシートの縮小が意識されだしてから明らかにセクターローテーションが起きていると思われます。
CCL(カーニバル)はクルーズ船の運航会社。コロナウィルスの影響を受けやすい銘柄ですが、予約状況は好調な様子で期待感から株価も上がっている印象を受けます。去年(2021年)も年初から期待感で上げていましたが、デルタ株が出現した6月頃から急落しています。うまくいけば現状から買ってもダブルバガー以上は狙えますが、コロナウィルスの動向には常に注意しておくべき銘柄とみています。
WFC(ウェルズ・ファーゴ)は銀行株であるため、金利上昇に強いです。2022年に入ってから早期利上げがこれまで以上に意識されたことで米長期金利が1.51→1.76まで急騰。株価も上がったとみています。米長期金利の動きと相関性が高く、利上げ、バランスシートの縮小が意識されると一段と上昇が見込める銘柄とみています。
TSLA(テスラ)は年初に好調な出荷台数を受けてロケットスタートをきったかと思いきや、結局は上昇前の水準まで戻しています。グロース株であるため利上げとバランスシートの縮小は逆風ですが、それを上回る業績を出せるかが注目ポイントでしょう。目先は厳しい展開が続くと思われますが、決算、納車台数、新工場の進捗状況などに問題がなければ、逆境も跳ね除けてくれるとみています。
前回から下落した銘柄
保有銘柄で前回(2021/12/12)から下落した銘柄は以下の通りです。
PYPL(ペイパル):188.51 → 187.60(-0.48%)
VTI(全米株式インデックス):239.53 → 236.11(-1.43%)
AAPL(アップル):179.45 → 172.17(-4.06%)
DHR(ダナハー):317.49 → 295.67(-6.87%)
GOOG(アルファベットC):2973.50 → 2,740.09(-7.85%)
MSFT(マイクロソフト):342.54 → 314.04(-8.32%)
POOL(プール):562.67 → 503.147(-10.57%)
去年(2021年)の末から今年(2022年)でハイパーグロース株の株価は完全に崩壊してしまいました。GAFAMT(Google、Apple、Meta、Amazon、Microsoft、Tesla)のような大型株でさえ下落するあたり早期利上げ、バランスシートの縮小がグロース株にとっては大きな逆風であることを感じています。2022年はグロース株ばかりでポートフォリオを組むと痛い目をみることになるかもしれません。
POOL(プール)は利上げ、バランスシートの縮小の報道を受けてから下落が目立ちます。S&P500に採用されていることから小型株ではないとみていましたが、時価総額をみると大きくはないことに気付きました。カテゴリの選別が曖昧でしたが、小型グロース株の括りになるのではないかと最近感じています。他のハイパーグロース株と同じ末路をたどる可能性もあるため、盲信はせずに下落が続くようならポジションの縮小、もしくは撤退も視野にいれたいと考えています。
AAPL(アップル)、MSFT(マイクロソフト)、GOOG(アルファベットC)ほどになると利上げも大丈夫みてましたが…普通に下げてますね。長期視点でみた場合、どこかで上昇するかと思われますが、しばらくは厳しい展開が続くことを覚悟しないといけないかもしれません。決算を注視しつつホールドしたいと考えています。ただ、GOOG(アルファベットC)は買うタイミングが遅かったため下落が続くようなら一旦撤退することも考えています。
PYPL(ペイパル)は以前のPINS(ピンタレスト)の買収報道や決算ミスから大きく下げてはいるもの「優良企業だし高値から40%も下落したのなら底は近いだろう」ということで買いましたが、なかなか上がりませんね。ハイパーグロース株のように底なしに落ちていくことはないにせよ、利上げでもう一段の下落の可能性はあるため注意したいと考えています。
売買動向
購入した銘柄
前回(2021/12/12)から現在(2022/1/9)までに購入した銘柄は以下の通りです。
CCL(カーニバル)、PYPL(ペイパル)は前回が打診買いだったので少しだけ買い増しました。銘柄については前述しているので、ここでのコメントは割愛させていただきたいと思います。
売却した銘柄
前回(2021/12/12)から現在(2022/1/9)までに売却した銘柄は以下の通りです。
利上げに弱い小型グロース株を中心に決済しました。同時に中途半端にポジションをたてていた銘柄もまとめて決済。去年のうちに決済していなかったのは、税金の兼ね合いから2021年中の取引にしたくなかったためです。
CRWD(クラウドストライク)は同じSAAS(Software as a Service)銘柄のADBE(アドビ)が決算ミスをしていたことで危険な雰囲気は感じていたため、年明けてから速攻で売りました。一応、含み益では逃げれています。2020年6月に買って以来の付き合いでしたが、現在は小型グロース株にとって地合いが悪すぎます。将来性はありますが、現在は投資する環境にないと判断しています。
INMD(インモード)は含み益もそれなりにあったため迷っていましたが、年初から勢いよく落ちるさまを見て逃げることを決めました。時価総額、株価の動き、成長性からみてハイパーグロース株にカテゴリされる銘柄だと判断できたため利上げに弱い銘柄といえます。将来性はありますが、現在は投資する環境にないと判断しています。
ADBE(アドビ)は決算ミスを確認してから速攻で売りました。SAAS(Software as a Service)銘柄の代表ともいえるADBE(アドビ)の決算ミス。これによりSAAS銘柄、もといハイパーグロース株の崩壊を察知できました。優良企業なので株価はいつかは戻ると思いますが、戻るまで時間がかかると思われます。
NVDA(エヌビディア)は決算良かったから買ったもののタイミングが悪すぎましたね。決算が良く、メタバースというモメンタムにも沿った銘柄ですが、GAFAMT(Google、Apple、Meta、Amazon、Microsoft、Tesla)が落ちるのであればNVDA(エヌビディア)も例外なく落ちるとみています。優良企業ではあることは疑いようがないですが、グロース株で利上げは逆風となるため盲信は禁物と思われます。
PXD(パイオニア ナチュラル リソーシーズ)は他の銘柄を売った流れで売ってしまったのですが、上昇しているため少し後悔しています。同時にエネルギーセクターの強さを感じているため、やはり今年はエネルギー関連の銘柄かETFは保有すべきと考えています。
今後の投資方針
2022年が始まってまだ第1週が終わったばかりですが、去年と同じ感覚で臨んでいると今年は大きくやられる可能性を既に感じています。1月相場がマイナスで終わった場合、年間でマイナスとなる可能性も高いため1月の米国市場の動きは要注目といえるでしょう。
個人的な見解としては長期的な視点と中期的な視点でポートフォリオを組みなおす必要があると感じています。またインデックス投資であれば大丈夫という盲信も今年は禁物とみています。(もちろん長期的には問題ないとみています)
ポートフォリオは米国株のポジションを減らしてキャッシュ(現金)比率を高めていっています。アノマリー的に例年強い11月~翌年1月が想像以上に弱く、早期利上げとバランスシートの縮小が意識されている現状においては大きなリスクはとるべきではないとみています。
米国市場は2022年に3~4回の利上げをするという観測が広がっており、利上げ開始は早ければ3月になる可能性が高まっています。今年はS&P500やVTI(全米株式インデックス)ですら年間でプラスを出せるか怪しいという意見も目にするため、厳しい年になる可能性も視野にいれないといけないかもしれません。
では2022年は投資をすべきではないかというと、そういうわけではありません。2022年は厳しい年となりますが、2023年は株価が上昇する可能性が高いです。
2023年に株価が上昇する理由としては、大統領サイクル。大統領の任期2年目の株価は人気中最低レベルのパフォーマンスとなり、3年目は任期中最高のパフォーマンスとなる傾向にあるためです。2022年はバイデン大統領の任期2年目となるため最低レベルのパフォーマンスとなる可能性が高いです。しかし2023年は大統領サイクルで最高のパフォーマンスが期待できます。
大統領サイクル:バフェット太郎の秘密のポートフォリオ
利上げは米国市場にとってマイナスですが、株価がまったく上がらないわけではありません。これは過去の歴史を遡って明らかです。そのため2022年は乱高下はするものの、2023年の上昇をとるための雌伏の時(仕込み場)と考えた方が良いかもしれません。
そのため、今年もっとも大切なことは「退場しないこと」です。コツコツとインデックス投資を続けていれば2023年に花開くことでしょう。
とはいえ、今年一年を取り逃したくない方も多いはず。その場合、難易度は上がりますがインデックス投資は継続しつつ、個別株やETFでエネルギー、金融、資本財、一般消費財、旅行セクターの上昇を狙ってみるのも手でしょう。
ただ、この方法はポートフォリオのコアとなる部分は売らずに置いておく必要があるため大きなリターンは見込みづらい上に、銘柄選定やアセット・アロケーションの能力も必要となるため中級者~上級者向けの手法といえます。
むしろ、インデックスへの積み立てを継続しつつ、コアとする個別株やETFを下落時にしっかり拾った方が長期的には大きなリターンを狙えるかもしれません。
軸となるのは、コア・サテライト戦略。コアの部分(インデックス投資、コアとしている優良な個別株、ETF)でしっかりと守りを固めて、サテライト(個別株、ETF、トレードなど)で機動的に攻めて、攻守に優れた強靭なポートフォリオを築いていくべきでしょう。
コア・サテライト戦略:NEXT FUND
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!今回の記事が参考になれば幸いです。

「退場ないこと」。当たり前ですが、これが一番重要とみています。あと個人的に上手いと感じる方の共通した特徴は「攻めているように見えて、守りがしっかりしているところ」と感じています。「守りながら攻める」ができたら一流なんでしょうね。なお今年は私自身、投資だけでなく、あらゆる点で変化の年となりそうです。更新頻度は落ちますが、お付き合いいただけると幸いです。
私、チャボはtwitter(@jeimus_fuccon)にて米国株、FXについて発信しているのでご興味ございましたらフォローよろしくお願いします。
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