米国市場は先週(12/6~12/10)、ダウ、S&P500、ナスダック100、ラッセル2000はすべての主要指数が反発。S&P500は最高値を更新。先週から一転してリスクオンの流れとなりました。
先週はオミクロンへのリスクが後退したことから、週明けから株価は反発。12/10(金)に発表された米国11月CPI(消費者物価指数)は39年ぶりの高水準ながら市場予想と一致、結果を受けて株価は上昇しました。S&P500は最高値を更新しました。今週は12/15にFOMC(米連邦公開市場委員会)があり、パウエルFRB議長の発言に注目が集まっています。
先週を振り返りつつ、今後の展望について語っていきたいと思います。
注目ニュース(12/6~12/10)
米国11月CPIが39年ぶりの高水準!
12/10(金)に米国11月CPI(消費者物価指数)が発表され、39年ぶりの高水準を記録しました。発表後に米国市場は上昇しました。結果は以下のとおりでした。
米国11月CPI(消費者物価指数)については、日本経済新聞の後藤達也さんがまとめてくださっているためツイートを引用させていただきます。
🇺🇸 1982年以来
アメリカのインフレが下記の通り、記録的な状況に。市場予想なみだったので株式市場は荒れませんでしたが来年の利上げ観測は高まってきました。コロナ後の前例のない経済・社会情勢、そして政策対応。異例のインフレがいつまで続くのか、過去の経験則では予測できない状況が続いています pic.twitter.com/P7YTsiGbys— 後藤達也(日本経済新聞) (@goto_nikkei) December 10, 2021
米国11月CPI(消費者物価指数)が1982年以来、39年ぶりの高水準だったにも関わらず株価が上昇したのは市場参加者はもっと高い数字(インフレ)を予想していたためではないかと思われます。数字(インフレ)が予想ほどではなかったことからリスクオンの流れになったのではないかと想定しています。
米国11月CPI(消費者物価指数)についてはブルームバーグにも記事があるためリンクを貼らせていただきます。
今週の注目は12/15のFOMC!パウエルFRB議長の発言に注目
今週は12/14~15にFOMC(米連邦公開市場委員会)の開催が予定されており、12/15に予定されているパウエルFRB議長の会見に注目が集まっております。
注目すべきポイントは以下の通りではないかと考えています。
・利上げについてタカ派的な発言(利上げに積極的な発言)がみられるか
・インフレ(物価上昇)に対して新たな発言があるか
・パウエルFRB議長の発言を受けて市場の反応
テーパリング(緩和縮小)については当初は来年6月終了予定でしたが、現在は来年3月終了の見通しとの観測も出ています。もしFOMCでテーパリング終了が来年3月終了の見通しだとしても、市場参加者にとって予想外の展開とまではならないとみています。
利上げについては当初は2022年に2回との予想でしたが、現在は3回するとの予想も出てきています。こちらもFOMCで来年3回の見通しだとしても、市場参加者にとって予想外の展開とまではならないとみています。
インフレ(物価上昇)についてはパウエルFRB議長が11/30の議会証言で物価に関する「一時的」という表現をやめる良い時期と述べたことから、市場でパウエル議長はタカ派に転じたとの声も聞かれました。インフレについて、新たな発言があるかについても注目でしょう。
あくまで個人的な見解ですが、今回のFOMCで市場が荒れる可能性は低いとみています。パウエルFRB議長も11/30の議会証言で既に踏み込んだ発言をしているため、今回のFOMCで市場参加者に「焦っている」と感じさせるような発言はしないのではないかとみています。
クリスマス前に株式市場を混乱させるのはパウエルFRB議長も良しとはしないでしょう。タックスロス・セリングの終了も近いことから、私は年末にかけて株価は上昇していくとみています。
米国市場の動き(12/6~12/10)
米国主要指数(ダウ、S&P500、ナスダック100、ラッセル2000)
先週(2021/12/6~12/10)、米国市場の主要指数の動きは以下の通りでした。
S&P500:4538.44 → 4712.01(変動値:+173.57 変動率:+3.82%)
ナスダック100:15712.04 → 16331.98 (変動値:+619.94 変動率:+3.95%)
ラッセル2000:2159.31 → 2211.8056(変動値:+52.50 変動率:+2.43%)
以下は2021/12/6時点の年間上昇率、月間の動き、週間の動きをまとめた内容となります。
先週はダウ、S&P500、ナスダック100、ラッセル2000はダウ、S&P500、ナスダック100、ラッセル2000はすべての主要指数が反発。S&P500は最高値を更新。先週から一転してリスクオンの流れとなりました。
米長期金利(米10年債金利)
米長期金利(米10年債金利)は先週(13.43)から反発して14.89まで上昇。リスクオンの展開で米10年債が売られる流れとなりました。現在はレンジの範囲内。ここから急騰が続く場合、株は注意が必要でしょう。
VIX(恐怖指数)
VIX(恐怖指数)は先週(30.67)から18.69まで下落。先週、VIX指数が30以上でS&P500かNASDAQ100を買えば1年後には上昇する確率はほぼ100%であるため今はチャンスと書かせていただいたと思いますが、週明けからその通りの展開となりました。やはり皆が恐怖に震える状況はチャンスだということですね。
VIX指数の詳細については、くりぼうずさんのツイートを引用させていただきます。
VIX指数25以上で投資した場合、1年後に株価が上昇している確率は100%(2009年以降)。
⚠️米国株のはなし pic.twitter.com/M5dTLk0rF2
— くりぼうず (@kuriboze9) November 30, 2021
Fear & Greed Index(恐怖と欲望指数)
市場の恐怖と欲望を表した「Fear & Greed Index」は先週は「Extreme Fear(極度の恐怖)」でしたが、現在は「Fear(恐怖)」の水準まで改善しました。まだ警戒感は残るものの、12/15のFOMCで混乱がなければ年内は株高の流れとなりそうです。
Fear&Greed Index:CNN Businsess
S&P500ヒートマップ
先週(2021/12/6~12/10)、S&P500ヒートマップの各銘柄の動きは以下の通りでした。
S&P500(直近1週間の動き):finviz
S&P500ヒートマップは先週とは打って変わって、ほぼオールグリーン!すべてのセクターが大きく上昇しました。
そんな状況でMRNA(モデルナ)、CMCSA(コムキャスト)、CHTR(チャーター・コミュニケーションズ)が-6%を越える下落。MRNA(モデルナ)はワクチン銘柄なのでオミクロンのリスクが後退したことを受けてでしょう。CMCSA(コムキャスト)、CHTR(チャーター・コミュニケーションズ)は電気通信系の企業ですが、そのセクターは調べていないので下落要因としては不明です。
S&P500平均月次パフォーマンス
S&P500は11月以降、翌年1月まで例年強いです。よって12月も強気継続です。
今週の決算スケジュール
今週はADBE(アドビ)、FDX(フェデックス)などの決算があります。注目銘柄の決算はほぼ済んでいるため、決算で大荒れとなる可能性は低そうです。
決算スケジュールはEarning Whispersより引用させていただきます。
#earnings for the week https://t.co/lObOE0dgsr $ADBE $FDX $HEXO $ACN $DRI $TTC $CLSK $JBL $WOR $ABM $LEN $PHX $WGO $NDSN $REGV $TCOM $ASPU $IRNT $REPX $BLZE $SCS $HEI $BLBD $SKIL $JILL $SEAC $MMMB $RICK $NX $TNP $CMTG $JOBS $CSBR $LVLU $EXFY pic.twitter.com/7aOBtigHHl
— Earnings Whispers (@eWhispers) December 11, 2021
為替相場の動き(12/6~12/10)
通貨強弱
先週(2021/12/6~12/10)、為替相場の各通貨の動きは以下の通りでした。
為替変動率・変動値
2021/12/12時点の年間上昇率、月間の動き、週間の動きをまとめた内容となります。
為替相場は先週、リスクオンの流れで円安。特に強かったのは豪ドルで大きく反発しました。クロス円の通貨ペアはすべて上昇しており、この流れが続くのであれば株も大崩れはないと考えています。
コメント

12/15のFOMCを無事通過できれば、年末にかけてはクリスマスラリーが期待できると思われます!年末で株式市場が荒れることはパウエルFRB議長も避けたいはず。良い年末を迎えるためにも今週もリスクオン継続であってほしいものです。
記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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