2021/7/12~7/16の米国市場はダウ、S&P500、ナスダック100、ラッセル2000とすべての指数が先週から下落。為替もドル高と円高が進行してリスクオフの地合いとなりました。
7月の相場は上方向でみておりましたが、一足早い夏枯れ相場となっております。今週はこのまま下落基調が続くか、反発するか、注視したい展開です。
まとめ
- 米主要指数は先週ダウ、S&P500、ナスダック100、ラッセル2000すべて下落。
- 中小型株が多いラッセル2000が週間-5%と大きく下落。
- 決済、一般消費財は堅調!エネルギー、半導体セクターは急落!
- 為替は円高ドル高の流れ。今後の注目は豪ドル。
米国市場の動き
2021/7/12~7/16の特に大きなイベントはなかったものの、じりじりと株価下がっていくという展開でした。米長期金利も下落しているということは、米国債が買われているということです。国債は安全資産なので市場参加者は今後の下落を警戒していることが想像できます。
通常であれば、米長期金利が下がればグロース株は伸びやすいです。その環境下でグロース株さえも動きは冴えない理由は、市場参加者は利益確定など売りはするものの、新規の買いはほとんど行っていないからでしょう。現状の米国市場の警戒感はかなり高いと思われます。
米国主要指数(7/12~7/16)
2021/7/12~7/16、米国市場の各指数の動きは以下の通りでした。
S&P500:4349.54 → 4327.15(変動値:-22.39 変動率:-0.51%)
ナスダック100:14826.09 → 14681.38 (変動値:-144.71 変動率:-0.92%)
ラッセル2000:2280.00 → 2163.23(変動値:-116.77 変動率:-5.22%)
冒頭で述べたとおり、ダウ、S&P500、ナスダック100、ラッセル2000全ての主要指数が下落。特にラッセル2000は-5%を越える下落。ラッセル2000は米国の代表的な小型株の指数であるため、小型株から一気に資金が抜けているということになります。今、小型株を買うのはかなり危険でしょう。
ダウ、S&P500、ナスダック100も7月に入ってから上値を伸ばせなくなってきています。仮にここから上値を伸ばせたとしても、下落への警戒感が強い現在の地合いでは上昇は長く続かないと思われます。やはり今は無駄な売買は控え、ポートフォリオの整理やキャッシュ比率を高めるなど調整局面に向けて準備を進めた方が良いと思われます。
以下は2021/7/17時点の年間上昇率、月間の動き、週間の動きをまとめた内容となります。
結局、主要指数ではS&P500が一番パフォーマンスが良いです。というか、安定感が素晴らしい。資産形成に刺激と愉しみを求めないのであれば、S&P500を毎月淡々と積み立てていくことがベストということが証明される結果となっております。
S&P500ヒートマップ(7/12~7/17)と注目銘柄
2021/7/12~7/17のS&P500ヒートマップ、各銘柄の動きは以下の通りです。
S&P500(直近1週間の動き):finviz
下落が目立った先週ですがセクター別、銘柄別に見れば上昇している銘柄も結構ありました。
ビザ、マスターカードなどクレジット決済会社は好調
ビザ(V)が週間+4.05%、マスターカード(MA)が週間+3.80%と堅調です。ビザは年間でも+13%以上上昇していますが、ここ1ヶ月で+7%伸びているためかなり旬な銘柄です。
好調の要因としては、米国経済の景況感自体は良いからと思われます。コロナの変異株が猛威を振るおうと、ワクチンでコロナが収まろうと、景気自体が良く、消費は増えている状況ではクレジットカード決済は自然と増えてくるため今後も伸びしろが期待できるということでしょうか。
P&G、コカ・コーラ、一般消費財も上昇
P&G(PG)が週間+2.54%、コカ・コーラ(KO)週間+3.56%と上昇しました。どちらの銘柄も今年そこまで伸びてませんが直近1ヶ月ではP&G(PG)が+6.42%、コカ・コーラ(KO)が+4.89%と上昇しているため、一般消費財は直近のところではかなり強くなってきております。
とはいえ、キャピタルゲイン(売買差益)狙いというより配当狙いの銘柄であるため配当狙いの方以外は特に買う必要はない銘柄とみています。
エネルギーセクターは急落
エネルギーセクターはエクソンモービル(XOM)が週間-6.39%、シェブロン(CVX)が週間-5.24%と急落しました。エネルギーセクターは景気回復期待とともに検討に上昇してきておりましたが先週は一気に下落しました。
エネルギーセクターは景気に左右されるセクターであるため、こちらは今後の経済状況次第でしょう。配当利回りが高さが魅力ですが、結構値幅も大きいためP&G(PG)やコカ・コーラ(KO)のような高配当株と同じ扱いをすると痛い目を見やすいです。Buy&Holdの銘柄として見ると危険です。
半導体セクターも下落
半導体のセクターも今年絶好調のエヌビディア(NVDA)が週間-9.42%、AMDが週間-5.51%と急落しました。原因は半導体製造の大手・台湾セミコンダクター(TSM)の決算が予想を下回ったためでしょう。決算をうけて台湾セミコンダクターも週間-4%下落しております。
こちらはエヌビディア(NVDA)が今年伸びまくっていましたので、しばらくは利益確定の売りに押される可能性が高いかもしれません。
為替相場の動き
FX通貨強弱(7/12~7/16)
2021/7/12~7/16、為替相場の各通貨の動きは以下の通りでした。
FX変動率・変動値(7/12~16)
2021/7/18時点の年間上昇率、月間の動き、週間の動きをまとめた内容となります。
先週は円高ドル高、豪ドル安でした。直近1ヶ月も大きくは同じ動きをしており、これまでの円安トレンドから明確に変わってきた印象を受けます。
円安トレンドは2021年初から起きておりましたが、7月上旬にボトムをつけた印象を可能性があります。通常、トレンドは1年ずっと続くことはないです。夏場はアノマリー的にも円高になりやすいですし、国内のワクチン接種も以前よりは進んでいることから、今後は円高リスクも意識していった方が良いかもしれません。
また、ドルも6月以降は上昇傾向にあるためトレンド転換を意識していきたい局面です。8月は豪ドルがアノマリー的に弱いので私、チャボは豪ドル円と豪ドル米ドルのショートを狙うチャンスをうかがいたいと考えています。
ドルインデックス(日足)
チャートはドルの動きだけを表したドルインデックス日足です。
ドルインデックス(日足チャート):TradingView
日足200日移動平均線(白線)を大きく上回っており、現在はドル高トレンドということがわかります。今年の3月に日足200日移動平均線(白線)を一瞬上回った時と違って、しっかりとサポートが入っている再度上昇していっているため以前よりも強い動きであることがわかります。
そして現在の円高ドル高トレンドで狙いたい通貨ペアは豪ドルですね。シーズナルサイクルでは豪ドルは7月下旬~8月末に弱い傾向にあります。今年の豪ドルはユーロやポンドと比べても弱いため、狙い目としても悪くないかと思われます。
あくまでトレードアイデアの一つですが、私はチャンスを狙っていこうと思っています。
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米国株は米長期金利が下落しているにも関わらず、7月以降は上値を伸ばせずにいます。おそらく市場の警戒感はかなり高いと思われます。
為替はここ1ヶ月円高ドル高の流れとなっています。8月はアノマリー的に豪ドルが弱くなる傾向に豪ドル円と豪ドル米ドルを軸にエントリーチャンスを狙っていきたいと思っています。
記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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