先週の米国市場は軟調な展開でした。
バイデンの富裕層(所得が100万ドル以上の個人)へのキャピタルゲイン増税案の報道を受けて一時大きく下落する流れとなりました。しかし翌日には株価は急反発しているため、大きな問題ではないとみています。
そもそも、この法案がとおる確率はかなり低いと思います。というのも、米国は今年3月に1.9兆ドルの追加景気刺激策が可決したばかり。現在、上院と下院ともに民主党がとっていますが、株主を重視する米国にて反発が高まりそうなキャピタルゲイン法案は民主党内で少数でも反対する者が出た場合、頓挫してしまうでしょうから可決させるのは容易ではないと思います。
キャピタルゲイン増税については日本経済新聞の後藤達也さんがまとめてくださっているので引用させていただきます。
◆米キャピタルゲイン増税
・複数のメディアが報道
・米政府、年収100万ドル以上の国民の株売却益への課税を20%→39.6%へ倍増の方針
・来週公表とみられる育児支援などの財源に
→格差是正のねらい
・ダウは一時400ドル超下落
=投資妙味低下&増税前に売却も▽NY Timeshttps://t.co/68ODipgiEk
— 後藤達也(日本経済新聞) (@goto_nikkei) April 22, 2021
注目すべきは今週予定されているGAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)とTeslaの決算でしょう。GAFAMの株価は今年安定して強いので決算を無事通過すれば、安心感が広がって米国市場もより安定するでしょう。
Google、Facebook、Microsoftは今年に入ってから株価の動きが良いので上値を狙うには市場の予想を超える好決算は不可欠でしょう。私、チャボとしては今年、株価がまだそこまで伸びてないApple、Amazon、Teslaの方が決算次第で伸びる可能性が高いとみています。
先週(4/19~4/23)の米国市場の動き
S&P500(1週間の動き)
S&P500(1週間の動き):CNBC
先週の米国株市場はダウが週間-0.46%(-157.2)、S&P500が週間-0.13%(-5.3)、ナスダック100が週間-0.62%(-100.47)と小幅に下落。ラッセル2000が週間+0.41%(+9.186)と小幅に上昇しています。
S&P500ヒートマップ
S&P500(1週間の動き):finviz
S&P500ヒートマップはどのセクターも冴えない動きでした。先週良かったのはヘルスケアのセクターくらいでしょうか。冴えなかった理由は冒頭でも述べた、バイデンの富裕層へのキャピタルゲイン増税案の報道の影響を受けた結果でしょう。
今週の決算スケジュール
決算スケジュール:earningswhispers
今週の決算、注目はGAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)とTeslaでしょう。各企業のスケジュールは以下に時系列順に記載しておきました。私、チャボとしてはGoogle、Facebook、Microsoftは高値圏にいるため、今年がまだ株価がそこまで伸びてないApple、Amazon、Teslaに注目しています。
Google(グーグル):4/27(火)引け後
Microsoft(マイクロソフト):4/27(火)引け後
Apple(アップル):4/28(水)引け後
Facebook(フェイスブック):4/28(水)引け後
Amazon(アマゾン):4/29(木)引け後
先週(4/19~4/23)の為替相場の動き
FX通貨強弱
先週の為替相場はユーロ高、円高、ドル安。ポンドと豪ドルはやや弱めの展開でした。
4月の動きとしてはドル安のアノマリーに偽りなしの展開ですね。しかし4月強いはずのポンドはアノマリーに反してドルと同様に下落。アノマリーも当たるところもあれば、外れるところもあるといった印象です。
ポンドは先週、週明け噴き上げたものの、その後は力なく失速する流れとなりました。私、チャボは週明けポンドドルのロング(買い)に乗れたものの、下落する展開となり結局は微益撤退。
弱いポンドとドルに反して、ユーロと円は今週に限らず4月以降は堅調です。これは1~3月の動きの逆回転となる動きなので、この展開が続くか注目したいところです。
通貨ペア変化率
今のところ4月は1~3月強かったドルとポンドが売られて、弱かったユーロと円が買われるという展開。4月中はこの流れが続きそうなので、今週ユーロ、円を買ってドル、ポンドを売るのが優位性が高そうな印象です。しかし、今週は29日AM3時に予定されているFOMCでパウエルFRB議長の会見、月末のロンフィクなど荒れるイベント多いので短期トレードで攻めたほうが良いでしょう。
売買比率
ドル円とドルストレートの売買比率をみると、まだドルロングのポジションを持っている比率が高いです。為替相場は基本的には大衆が行ってほしくない方にいく傾向が強いので今週もドル安に向かうのではないかと考えています。
特にユーロはユーロ円、ユーロドル共に売り比率が高いため上昇余地はまだ十分あるように感じられます。なんにせよ、ドルが強くなる局面では長期金利も上昇してくるでしょうから上昇してこない限りはドル売りとみています。
ドルインデックス:Equity Clock
4月のドル安のアノマリーも月末まで続くことから今週いっぱいはドル売りで攻めて良いと考えています。
とはいえ、前回も述べたとおり、5月はドルは急反発する傾向にあるのでドル売りは今月いっぱいの短期トレード戦略となります。長期金利を観察しながら欲張らず、臨機応変に対応したいところです。
まとめ
米国株は今週はGAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)の決算に注目!FXは4月までドル安の流れが継続すると考えています。通貨ペアは売買比率からユーロ円とユーロドルのロング(買い)に優位性があると考えています。とはいえ、今週は29日AM3時に予定されているFOMCでパウエルFRB議長の会見、月末のロンフィクなど荒れるイベント多いので短期トレードで攻めたほうが良いでしょう。
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